脱毛の知識
目に見えている毛は約30%です~毛周期について考えましょう~
毛は永遠に成長して長く伸び続けているわけではありません。髪の毛が抜け落ちるように、体の毛も成長しては自然に抜け落ちるという一定のサイクルに従って、次々と生まれ変わっています。
*上図の毛乳頭は分かりやすくしたものです。厳密には丸ではありません。
毛のう(毛穴のこと:ここでは分かりやすく毛穴といいます)の中で毛母細胞が分裂して新しい毛球がつくられ、毛が成長してから自然に抜け落ちるまでの期間を、毛周期といいます。
毛周期は体の部位や個人により異なり、全身どこでも毛周期が同じわけではありません。
毛周期は 休止期⇒ 成長期 ⇒ 退行期 ⇒ 休止期の循環を数ヶ月から数年にわたって繰り返し、表面に見える毛は約30%で残りの70%は皮膚の中にあります。つまり、皮膚の中でも体毛は成長しており、脱毛時に皮膚下にあった毛が、脱毛後、成長期とともに伸びてくることがあるのです。
成長期 毛乳頭という細胞(毛の最も下の部分:毛球の中にある)が血液を供給し、養分を与えることにより、毛母細胞が分裂し、毛が新しく生み出され、毛が表皮のほうへ押出されるように成長していく時期
毛の根元には毛乳頭という細胞があります。
毛は毛乳頭を通して血液を供給されて成長していきます。
簡単に言うと、毛乳頭が毛に養分を与えている間が成長期です。
つまり、この毛乳頭こそが毛穴全体に養分を送り込む源です。毛乳頭を包みこんでいる乳頭細胞と毛の成長細胞が合致して毛は成長していくのです。
したがって、この成長期に脱毛すると毛乳頭から毛球に養分を送る力が弱まり、結果として毛を弱め、うすくしていく事となります。
成長期初期 植物の種が土中で芽を出しても地表には見えないように、皮膚の表面にまだ現れていません。これは、当然処理していないので、独自の毛周期に従って出てきます。
退行期 毛球が毛乳頭から離れて収縮する時期
休止期 新しい毛を作るために、毛乳頭が細胞分裂の準備をしている時期 この時期は毛のタイプや個人差によって異なるので、長い間休止期をとる場合や、休止期を持たずにすぐ成長期に入る毛もあります。
一般的には頭髪の休止期は数ヶ月、ワキ毛の休止期は3~5ヶ月といわれています。
※ 毛の成長はホルモンにより左右されます(ムダ毛の知識参照)。したがって、毛周期には個人差があります。